総合博物館ウッドデッキプロジェクト始動!
建築史意匠学研究室修士2年の小川です。
突然ですが、総合博物館ウッドデッキプロジェクトが始動しました!
簡単に説明すると、北大にある総合博物館の前にウッドデッキを設置することになり、その設計を私たちの研究室の学生がコンペ形式で行うというプロジェクトです。
先日始まったばかりのプロジェクトですが、その過程の記録という意味合いも含め、本日から活動を紹介するブログをスタートしようと思います。
初回更新ということで、今回はもう少し詳しくプロジェクトについての説明をしようと思います。
同館は地上との間に約1mの段差があり、玄関に設置されているスロープも急であったため、バリアフリーの徹底化が検討されていました。
しかし、1929年に理学部本館として建設された歴史的建造物でもある博物館正面玄関に手を加えることは難しく、そこで同館正面玄関横に車椅子専用昇降機を設置することになりました。
ウッドデッキはその昇降機に付帯する形で設置される予定です。
このウッドデッキには2つの役割が求められています。
1つは、車椅子利用者の介助者の動線としての役割です。
車椅子専用昇降機には、その介助者が同乗することはできません。
しかし、この昇降機を車椅子利用者だけのものとしてしまっては、彼らに疎外感を与えてしまうことになります。
そこで介助者の動線、すなわち階段としての役割が求められているのです。
もう1つは、博物館前に憩いの場を生み出す役割です。
北大には豊かな自然がたくさんありますが、腰をおろしてくつろげる場が意外と少ないことに気付きます。
総合博物館には大学内外から多くの人が訪れるため、メインストリートと同館の間にある緑地には、人々の集まる居場所となる可能性があります。
そのポテンシャルを最大限活かし、博物館の「第2の玄関」を作り出すことが求められています。
ウッドデッキには、北方生物圏フィールド科学センター中川研究林提供の間伐材のトドマツを使用します。
2月末には博物館教員立会いのもと、伐採作業が行われました。
製材は、北大卒業生による製材会社である堀川林業株式会社(三笠市)が担当してくださいます。
木材は写真のように堀川林業で保管されており、学生が設計した案に応じた寸法で製材をしてくださるとのことです。
現在学生チームでは、ウッドデッキの事例調査・博物館前の人の流れの観察・敷地模型の製作など、設計に向けた準備を進めているところです。
今後はプロジェクトに動きがあり次第ブログを更新していく予定ですので、よろしくお願いします!